ID.GROPER

自身を模索する

東北大震災で学んだこと

シビアな内容なので、趣味のことをまとめるつもりだったブログなので書かないつもりでしたが、今の熊本、またそれ以降今度震災などの災害があったときに少しでも役に立てばと思い、ツイッターに書いたことをまとめて投稿させていただきます。

現場にいる方、まだまだ被害が拡大しており、避難生活をされている方のご苦労、心労ご察しします。

早く元の生活に戻られることをお祈り申し上げます。

亡くなられた方も多数いると思います。ご冥福をお祈りします。

 

東北大震災の時の私と状況

スキーで靭帯を損傷し、松葉杖をついて生活をしておりました。

半分くらい震災弱者、と呼ばれる立場であった、と思います。

たくさんの人の助けを頂きながら避難することができました。

岩手で訪問リハビリの仕事を今でもしております。

当時、停電となり、まっさきに頭に浮かんだのは在宅で医療機器を使っている患者様のことでした。

特にも人工呼吸器(人工換気、レスピレーター)を使っている患者様が多かったので、その方々のことでした。

その時松葉杖をつきながら、弟に車を運転してもらい近所の患者様の家にたどり着きました。そこで考えたこと後から学んだことを先日ツイッターに書いていたのでそのままコピーしておいておきます。酔っぱらっていたので、雑文ですが失礼します。

青字が加筆になります。

 

以下Twitterより引用

 

酔っ払ってるけど書きます。在宅で人工換気している家が停電の方、もしくは介護者へ。もしかしたら今レスピ止まってバッグ(アンビューバッグ)押しているかもしれません。3人押せる人を集めてください。3人いれば3日間はなんとか大丈夫です。

車からインバータで電気引っ張れる方。レスピ本体は動きます。加湿してる通称オカマは動かないので一緒に使わないでください。人工鼻あればそれを回路に組み込んでしのいでください。それもダメなら湯を沸かせるようにしてがっつり室内を加湿してください。加湿しないと後から大変です。(人工鼻も使わず痰が詰まってしまい、停電が終わった後に入院される方、そのまま肺炎で亡くなる方もいました。)

神経難病の方はカフマシーン(MI-E、カフマ)使っている方もいるかと思います。それもインバータでは起動電圧足りなくて動かないことが多いです。基本に忠実に体位排痰(体位交換)でしのいでください。聴診器あれば空気の入りの悪い方を上にして横向きの体位でとりあえずは十分です。(スクイージングなどの手技を一緒に行うのももちろん有効でした)

喀痰吸引で困っている方もいるかもしれません。レスピ管理の方であればおそらく家にシリンジはあると思います。fr.12くらいの太さであれば、カテーテルの根本側を斜めに切れば接続できます。それで吸引してみてください。手間は掛かりますが根気強くやってください。(今は充電式の吸引機もだいぶ普及してますが、とっさに考えたこれは緊急時の時に覚えておいた方がいいと思った技術でした。)

俺が松葉杖つきながら東北の震災で学んだことはこんなところです。少しでも役にたてば、と思います。非常電源生きてる病院あれば駆け込むのもひとつですが、救急車が駆けつけるのも時間がかかると思います。なんとか生きる、それだけでも凌いでください。

 

以上です。

今でも思います。本当に地元の人間を守れるのは地元の人間です。私たちが現場にかけつけても地理もわからない、協力していただける回りの人もわからない、役に立たないと思っております。けっしてボランティアに来ていただいた方を批難しているわけではありません。とっさの超急性期な状況で動けるのは地元にいる人だけです。私も地元の患者様をおいてまで現地に行くことはできません。守れる命を守ってください。できる範囲でいいと思うのです。極端な言い方になってしまいますが、極端な状況なのです。

この記事が何かの機会に役立てばと思います。